GRUMMAN F4F-3 WILDCAT
主翼折りたたみ機構がまだ無いF4F-3で、対零戦戦法のサッチ戦法を生みだしたサッチ少佐の乗機です。
ワイルドキャットはFFから始まったグラマンの艦上戦闘機シリーズで初めての単葉機、初代ネコ族として登場しました。このころの戦闘機は複葉から全金属製単葉に変化する大きな変革期でした。金属セミモノコック構造の機体構造の革新もさることながら、やはり1000馬力級のエンジンが開発されたのが大きなブレークスルーを生んだのだと思います。
高い翼面荷重から格闘戦は不得手とはいえ、ダブルワスプの1200馬力で小柄ながら防弾装備と重武装を搭載して2.6tと、零戦より約1tも重い機体を引っ張る馬力ありきの設計思想はこのころ確立されたのかもしれません。初期のジェット戦闘機でもそうなのですが、エンジンパワーの余裕はあらゆる点での許容範囲を広げることを感じさせます。
引き込み脚はまだ実用化間もなく、強度や機構の有利さから胴体内格納としたのだと思いますが、それによって胴体は太くなりワイルドキャット独特の印象を与えます。
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