中島 -84 4式戦闘機「疾風」

太平洋戦争勃発直後、陸軍から中島飛行機に対し、当時の世界水準をはるかに超える680km/hという最大速度性能を持つ戦闘機の設計要求が出された。中島飛行機技術陣は「隼」「鍾馗」の経験をもとに、その総力を結集して昭和18年3月、試作一号機を完成、昭和19年4月に4式戦闘機「疾風」として制式採用となった。戦局が悪化する中、高性能の本機は「大東亜決戦号」として大いに期待され、総生産機数は零戦、隼に次ぐ3452機となったが、戦局悪化によるエンジンの材質悪化や不慣れな徴用工による工作精度の低下などにより、本来の性能を出し切れず終戦を迎えた。アメリカ側による高オクタン価ガソリン使用の性能テストでは、極めて優秀な性能を発揮し、最大速度689km/hを記録し、優れた設計を証明することとなった。

全長:9.92m 全幅:11.24m 最大速度:624km 航続距離:1745km 武装:20mm機銃X2 12.7mm機銃X2 発動機:中島ハ-45(「誉」) 2000hp

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