Hawker Siddely (Blackburn) Buccaneer S.1
バッカニア攻撃機はイギリス海軍攻撃機としてブラックバーン社(後にホーカーシドレー)によって開発され1958年に初飛行した。本機はレーダー網をかいくぐり超低空で侵入してその名のように、海賊のなぐりこみならぬ奇襲攻撃をかける戦術構想のもとに開発されたため、低空の揺乱した気流の中を高速で飛行するに耐える頑丈な機体強度と、軽快な運動性が要求された。このため機体寿命は1000時間または着艦1000回といわれ、民間機に比べてたいへん短い。空母での離着艦を容易にするため、強力な高揚力装置と空気噴出し式の境界層制御装置を3舵に装備しているが、海軍の空母削減にともない空軍に移籍し、陸上機としても活躍した。なんといっても本機の最大の特徴は、エリアルールを採用した胴体である。主翼付け根付近で一度絞った胴体は後部では膨れ上がり、その後の尾部にモリのように装備したエアブレーキがなぐりこみする海賊の武器のようでもある。
全長:19.33m 総重量:20410kg 発動機::de Havilland Gyron JuniorX2 最高速度:M0.875 航続距離:1500nm
乗員:2名
エンジンをRRスペイに転換したS.2よりD.Hジャイロン・ジュニアを搭載した初期型S.1の方が空気取り入れ口が小さくスマートな印象が有ります。バルカンやヴィクターもそうですが、英国機は初期型の方が美しい傾向が有ります |