Grumman F7F-3N Tigercat
米海軍は大型空母ミッドウェイ級搭載用の新双発艦上戦闘機の要求をXF5Fの開発実績のあるグラマンに依頼。地上攻撃、対艦攻撃、雷撃も可能とするため大型双発前輪式の機体となりエンジンは大馬力のP&W R-2800を搭載した。1943年に初飛行したXF7Fは最大速度が700 km/hを超える高速を発揮したが着艦速度も速く、巨大な機体のため未完成のミッドウェイ級以外の空母での運用が難しい事と、F6F,TBFの生産を同社が優先したため量産が遅れ、第二次大戦においては海兵隊の陸上基地用夜間戦闘機として配備され終戦を迎えた。同空母が完成する頃にはジェット艦上戦闘機が登場したため空母に配備されることはなく、朝鮮戦争では夜間戦闘機、偵察機として使用された。戦後は民間に払い下げられ森林火災消火機などに改造される機体もあった。
発動機:P&W R-2800(2450hp)X2 最大速度:710km/h
双発レシプロ戦闘機で成功した機体は使い方を絞ったP-38ぐらいでしょうか。この機種も量産化や搭載空母完成の遅れなどにより本来の戦闘機として活躍することはありませんでしたが、たとえ早く登場していてもすぐにやってくるジェット機の時代に活躍の時期は短かったと思います。大馬力双発エンジンと単座を生かした細身の胴体は高速性能の良さを感じます。
|