Ryan  FR-1 Fireball

ライアンFR-1ファイアーボールは、米海軍初のジェットエンジン搭載機となったが、当時のジェットエンジンは高燃費、低推力でレスポンスも遅く、洋上での航続性能や離着艦性能に問題が有り、艦上機としては不向きなこれらの特性を補うため、レシプロエンジンを合せて搭載し、離着艦はレシプロ、上昇、加速時にはジェットという複合動力となった。
ライアンによる機体設計はオーソドックスなものとなったが、前輪式降着装置、フルフェザーピッチプロペラが採用され1944年に初飛行。試験飛行でも問題無く翌年1月から量産が開始されるものの、まもなく終戦となり66機が生産されるのみとなり、終戦後はジェット機への機種移行訓練機として使用された。

発動機:ライトR-1820サイクロン空冷星型9気筒(1350Hp)X1:GE J-31遠心式ターボジェット(推力726kg)最大速度:686km/h 

ジェットエンジンの成長期、このような様々なアイデアでジェットエンジンの欠点を補おうとしていた事がよくわかります。空軍のXP-59と同様に、当時の主要メーカーが主力機の生産で手一杯だったため、ベルやライアンなどの小規模メーカーが、開発要素の強いこれらジェットエンジン搭載機の開発にあたりましたが、いずれも本命とは成り得えませんでした。

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