三菱 キ109 特殊防空戦闘機

キ109は、地上高射砲の射程外の高高度を飛来するB-29を迎撃すべく、その高射砲そのものを陸軍四式爆撃機「飛龍」を改造し搭載するという発案のもと開発され、機首窓を塞ぎ八八式75mm高射砲を取り付け、高高度での速度性能低下を補うため尾部銃座を除く機銃を撤去するなどの変更を行い完成した。

高い飛行性能は「飛龍」を受け継いだが、迎撃試験では高高度でのB-29の追尾が難しく、機首高射砲の照準にも難が有り弾数も15発と少なく、実際の防空戦力とはならなかったが、完成した22機の一部は関釜連絡船の護衛などに使用された。発動機:三菱ハ104空冷18気筒1900HpX2

高高度を飛来する爆撃機になすすべもなく、高射砲を飛行機に搭載してしまおうという強引な発想は当時の日本の切迫した状態を表しています。
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