1931年のシュナイダートロフィーレースに間に合わなかったイタリアのＭＣ72。レースはスーパーマリンS.6Bが優勝し、ついにカップはイギリスのものになってしまった。積年の苦労が実らなかったカストルディ技師の究極ともいえる,水上レーサーマッキMC72は、執念で速度記録に挑戦。1934年に709ｋｍ/ｈという現在でも破られていないレシプロ水上機としての世界記録を達成して意地を見せている。大馬力を発生するエンジンのカウンタートルクを根本的に解消するため、カストルディ技師は、2基のエンジンを縦に並べ、後方エンジンの延長軸を前方エンジン軸と同軸にして、2重反転プロペラを駆動させている。ま、冷却機をフロート、翼表面に配置し、空気抵抗減少と冷却能力向上を狙った。
発動機：フィアットAS6 3100ｈｐ 総重量：2900ｋｇ 最高速度：709ｋｍ
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