VEGA5C

Lockheed Vega 5C

ロッキード・ヴェガは当時ロッキードの技師であったＪ・ノースロップの設計により１９２７年に完成した。スマートな機体は木製セミモノコック構造で、Ｐ＆Ｗワスプエンジンとの相性も良く、高い性能を発揮した。当時の飛行家達はこぞってこの機体で飛行記録に挑戦し、女流飛行家アメリア・イヤハートなどの乗機としても使用され、数々の世界記録を打ち立てた。イラストは世界早周り記録を達成したウィリー・ポストの「ウィニー・メイ号」１９３１年６月２３日にニューヨークを出発したウィニー・メイ号は北大西洋を横断し、リバプール・ハノーバ・ベルリン・モスクワ。ノボシビルスク・イルクーツク・ブラゴベシチェンスク・ハバロフスク・ノーム・フェアバンクス・エドモントン・クリーブランドを経て出発地のニューヨークに７月1日に到着、総飛行距離約2万5千キロ、飛行時間107時間2分。期間8日15時間51分で世界一周早周り記録を達成した。睡眠時間も惜しんでの長距離記録飛行を経て、人間の体力の限界を悟り、自動操縦装置を開発、2年後に単独で世界一周をも達成したが、トラブルに悩まされ記録更新はならなかった。