VICKERS VISCOUNT 828
イギリスでは第2次大戦後の民間航空時代を予想し、特にアメリカの旅客機に対抗できうる将来の旅客機を開発するべく、専門家によるブラバソン委員会を設置して様々な旅客機の仕様の検討をはじめた。バイカウントはこの委員会で発案された中型機案で、設計はVickers社が担当した。当時ロールスロイスが初めて実用化した傑作ターボプロップエンジン「ダート」を4基搭載して、1948年7月に初飛行し、VISCOUNT(子爵)と名づけられた。レシプロ機のような振動がないので乗り心地も良く、また視界良好な大型の楕円形窓が乗客に好評であった。 全日空では1960年、52席のバイカウント744を2機チャーター導入し、東京〜札幌線、東京〜大阪線、に就航させ、更に1961年に68席のバイカウント828を導入し、最終的には9機の828を導入し、ジェット化とともにローカル線で運用され1970年に退役した。 |